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突然ですが、とある声優オタクのさやという人物には生き別れの父親、二人の姉がいる。 話は今から27年程前まで遡るのですが、さやはある日突然実の母親に連れられ沖縄から 大阪まで来ることとなり、そこがさやにとって第2の故郷となった(今は京都に住んでるんだけど) 今はGWまっさかり。そんなこんなでさやは実の姉の一人、次女と再会することができました。 細かい流れはまたいずれ・・・、どうしてもさやは今日あったことを書きたくてウズウズしている ようなので・・・。 次女とは2日間は全く普通の「連休を京都や大阪観光満喫するためにやってきました」コースで 楽しんでいました。 そして5月4日の今夜、さやの身が一変することが起きたのです。 それは次女からの真実でした。 さやはこれまで、母親とその愛人・もしくは義理の父親達と数十年を過ごしてきました。 実の母親からは、自分の本当の家族については何ひとつ真実を聞くことが叶いませんでした。 それまでさやは、実の母親から「本当のお父さんは死んだ」とか「あなたのお父さんはアメリカの 海軍だった」とか「ドーベルマンの尻尾は2メートルあってそれで人間を襲う」とか・・・。 さやは母親の言葉に何ひとつ真実がないことを、子供心ながら感づいていたのでそれ以上 ツッコミを入れることはありませんでした。 そして今日、さやは自分の真実を聞かされたのです。 私の本当のお父さんは今もまだ生きている・・・! そして今は病床の中、生きている内に私に一目でも会いたいと・・・! 今、私の実の父親は病気・・・認知症だと聞かされました。 次女の話ではずっと男手ひとつで育てられてきたのに、自分のことすら記憶が曖昧になっている そうなのです。 そして、私達の母親が真実から逃げていることを察して、さやの姉はさやに真実を伝えにはるばる 沖縄(宮古島)からこの京都まで来てくれたのだという・・・。 さやの目からは涙が溢れ、今まで母親を察して真実から目をそらしてきた自分自身を呪いました。 後悔しました、そして心のどこかで安心感というか安堵感というか・・・、嬉しい涙も含まれていました。 それまでずっと私が実の父親に会いたいと思わないように、実の母親が呪文のように繰り返していた 言葉・・・。「あなたの父親はどうしようもないワルで、暴力的で、正直人間のクズだった。見つかったら 何をされるかわからない。私はあなたを傷つけたくないから父親からあなたを救いだした。」 次女の真実はこうだった。 「私達のお父さんは、確かにお酒が入ると少し怖かったよ。でもね、さやが生まれてから3歳になるまで さやはお父さんと二人きりで住んでたんだよ。それはもう大切で仕方無かったって。さやがいなくなって、 お父さんはすごい悲しんでたよ。それでもお父さんはたった一人男手ひとつで長女と次女をここまで立派 に育て上げたんだよ?すごいと思わない?そんな人がどうしようもないワルに思える?お父さんは 自分に娘が3人もできて、変わったんだよ。体格の大きかったのが子供を育てるために働きずめに働いて 80キロ以上あったのが50キロになるまでがむしゃらに働いてお姉ちゃん達育ててくれたんだよ?」 正直さやはどうしていいのかわからなかった。 とにかく姉の言葉のひとつひとつをなんとか理解するのに精いっぱいで・・・。 涙が自然にとめどなくこぼれてきて、声も震えてうまくしゃべることもできず、のどの奥が熱かった。 震える声を必死でこらえて、ようやく出た言葉はたった一言・・・。 「お父さんに会いたい・・・」 さやは今、ようやく落ち着きを取り戻しつつあります。 冷静になって、今聞いた言葉をもう一度繰り返し、繰り返し思い出しながら。 さやには今、戸籍上のつながりのある義理の父親がいる。 喧嘩が絶えず、たまに憎らしく思えてくるが、悪い人ではない・・・少なくとも以前父親だと思っていた愛人 よりは・・・。 今父親に会うことを、義父はどう思うのだろうか・・・。 母には会いに行くことを言うつもりは毛頭ない・・・。いくつもの嘘を重ねては会いに行くことを食い止めようと していたからだ・・・。 でも時間はあまりなかった。 そう、実の父親に残されている時間は、あまりない・・・。 長女はさやが17歳の時に亡くなっている・・・、享年22歳。 その時も母の嘘に振り回され、葬式に出ることすらかなわず、「お姉ちゃん」と呼ぶことさえできないまま さやの姉は天国へといってしまっている・・・。 そんな後悔をまた味わうのか・・・。 臆病な自分の背中を押そうと、踏ん張ってはみるものの、根っからの根性無しなさやの心は足踏みする ばかり・・・。 挙句には義父への遠慮を理由にしようとしているのかもしれない・・・。 でも正直、本当に理解する頭と、気持ちは全くの別物で・・・。 私は実の父親に今すぐにでも会いに行くべきなのだろうか・・・。 誰にも言わずに? 次女は惜しみなく協力してくれるという・・・。 さやは母親のことが憎いが、心から憎しみをもつことができない・・・。 確かにたくさん嘘をつき、たくさん罪をおかし、たくさんさやのことを傷つけてきた・・・。 でもそれは、次女と・・・母親が言うには、さやのことを本当に心の底から愛し、大切に思ってきたからだと いう・・・。 確かに不器用な母かもしれない、時にはさやより愛人を選ぶこともあった。 一時期、母親であることよりも女であることを選んだような母親だ・・・。 それでも、さやは・・・、今の実の母親を愛しているんです。 誰が何といおうと、どんなにひどい母親であろうと、さやにとってはたった一人の母親であり、家族。 誰よりも長い時を共に過ごしてきたたった一人の、愛すべき母なのです。 いうなれば、実の父親に会いに行くという行為は、母に対する裏切りにもつながります・・・。 さや自身はこれから先も永遠に母を慕い、母と共に生きていく気持ちに変わりはありません。 こんな自分を育ててくれた親だからです。 それでも、愛する母親を裏切り、実の父親に会いに行くことが正しいのか・・・。 誰に指図されることでもない、結局はさや自身が決断しなくてはいけないこと・・・。 今のさやにその決断力はありません。 でも、できるだけ早くその決断をしなければならない日がきます・・・。 今はただ、じゅうぶんに悩み、考え、決断しようと思います。 今、私から伝えられるのは、これだけです・・・。 |
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